2011年4月12日火曜日

ある作品の感想:岡本太郎展

おとうさんは
とてもむくちな人だ

おとうさんは
とてもこわい人だ


話したいのに
話せない




だけど

おとうさんが
すうっと鉛筆をすべらすと

ピアノとヴァイオリンが
一緒になったみたいに

音を奏でる



生まれたてみたいに

海に包まれる



言葉は
色を纏っていく

それまで
知らなかった色

妖しく光る


ぼくは
また

ひとつ夢を見る



おとうさんは
対話する


深く
長く

永く

0 件のコメント:

コメントを投稿